Project Story プロジェクトストーリー


営業×研究で見出した、
新たな商社の可能性

トップ > 仕事を知る > プロジェクトストーリー 営業×研究

Missionミッション

原料販売終了の課題を、
チームの力で乗り越える

私たちが直面したのは、長年取引先が使用してきた原料が販売終了になるという課題でした。お客様に愛用いただいている既存処方の良さはそのままに、新しい原料に切り替えていくという重要なミッション。さらに、販売終了になる原料はかなり前の処方で、情報が限られているという大変な状況でした。この難題に対して、営業と研究の二人の社員が一丸となって取り組みました。

Project Memberプロジェクトメンバー

Y(営業)
2002年入社 / 中途
薬粧・ウェルネス営業(九州営業所)

東京本社で19年にわたり化粧品原料の営業に携わった後、九州営業所へ赴任。これまでの豊富な経験を基盤に、化粧品原料から健康食品素材まで、九州エリアの営業を幅広く担当している。

S(研究)
2018年入社 / 中途
研究開発部

ASEANの担当として、東南アジア向け処方の研究開発に従事。その後ベトナムに2年間駐在し、東南アジア全域の技術サポートを担当。現在はその海外経験を活かし、グローバルな技術折衝を担っている。

story01

課題に直面:原料が販売終了に

確かな品質で多くのお客様から愛されてきた化粧品。その製造に欠かせない原料が、グローバルなサプライチェーンの変化により、突如として販売終了となることが判明しました。
「長年この製品を作り続けてきたお取引先様から『なんとかしてほしい』という切実な声が寄せられました」と営業のYさんは当時を振り返ります。Yさんは、取引先の不安を一刻も早く解消したいという思いと、これまでと変わらない品質を保ちたいという責任の間で、代替原料探しという課題に立ち向かうことになりました。

story02

困難な道のり:
情報収集と試行錯誤

営業のYさんは最初に、過去の処方開発資料を探すため、社内の記録を徹底的に調査。同等の成分を持つ代替原料の候補をピックアップし、研究のSさんへ試作を依頼しました。
しかし、既存処方の開発から20年以上が経過していたものだったため、原料の情報収集という課題に直面しました。「開発当時の担当者はすでに退職されており、詳しい情報を得ることが困難でした。」とSさんは振り返ります。

そこで、Yさんは過去の担当者に連絡を取り、Sさんは製造元に協力を仰ぐなど、力を合わせてわずかな情報を集めていきました。
その中でも特に重要だったのは、取引先の製造ラインでの工程を深く理解すること。代替原料を使用しても、既存の製造設備や製造工程に大きな変更が生じないよう、細心の注意を払いながら開発を進めていきました。
「お客様に対して『大丈夫です』と言える自信を持つために、物性値やpHなどの数値データはもちろん、実際の使用感まで、しっかりと確認していきました」と、Yさんは話します。

story03

協調と解決:
チームワークが生み出す力

研究のSさんは、ラボでの試作と検証を繰り返し、安定性や使用感の評価を重ねました。特に困難だったのは、『ラボでの成功を実際の製造現場で再現できるか』という点でした。
「ラボスケールの小さい試作だと、少し混ぜれば何でも溶けてしまうのですが、製造現場の大きな設備になると、少しの違いが大きな差になってしまいます」とSさん。

この課題を乗り越えるカギとなったのが、営業のYさんとSさんの緊密な連携でした。Yさんから共有される取引先の具体的なニーズや懸念点を、Sさんは即座に処方開発に反映。また、Sさんは技術的な詳細を分かりやすい資料にまとめ、Yさんが取引先に正確に説明できるようサポートしました。

「Yさんからは必要な情報をすぐに提供してもらえたため、スムーズに進められました」とSさん。
Yさんも、「限られた時間の中で両部署がどのように進めたらよいか、密に連携を取りながら進められた点が今回のポイントでした」と振り返りました。

story04

成功と成長:
商社だからこそできる、
新しい価値創造

このプロジェクトは、単なる代替品の開発以上の意味を持っていました。
原料メーカーと化粧品メーカーの架け橋として、技術的な課題を解決しながら、取引先の信頼に応えていく。その過程で、「商社は物を売るだけ」という枠を超えた、新しい可能性が見えてきました。

営業のYさんは「実際の研究開発の現場を目の当たりにすることで、技術面からのアプローチも意識した提案ができるようになりました」と話します。一方、研究のSさんも「製造現場の方々の声に耳を傾け、製造工程まで考慮した処方開発の大切さを、身をもって感じました」と振り返ります。

「商社という立場でありながら、製造現場の細かな状況や、最終的に使っていただくお客様のことまで考えた提案ができた。それが私たちの自信になりました」というYさんの言葉に、Sさんも深くうなずきます。

課題に真摯に向き合い、お互いの強みを活かし合うことで、必ず解決策を見出せる。その確信を、このプロジェクトで得ることができました。

Member

メッセージ

Y(営業)

就活生へメッセージ

今回のプロジェクトでは、営業と研究の両部署で達成できたことがやりがいに感じました。こうして喜びを共有できるということが仕事の一つの楽しみなのではないかと思います。
岩瀬コスファでは今回のように広い視野が必要だったり、幅広く挑戦できる機会がたくさんあります。ぜひ入社して色々なことにチャレンジしてみてください!

S(研究)

就活生へメッセージ

商社の研究って、結構珍しいポジションだと思います。
多くの就活生の皆さんは、最初は「革新的な新製品の開発」ができるイメージでメーカーへの興味が強いと思います。私は過去にメーカーでの勤務経験もありますが、実際には小規模な改良にとどまることが多かったりと、意外と保守的かもしれません。
その点、岩瀬コスファでは新しい原料を仕入先と共同開発したり、化粧品メーカーに近いような処方開発の機会もあり、新しい価値を作っている実感がしやすいです。商社の研究はイメージしづらいかもしれませんが、結構おもしろいですよ!